top of page

​肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)

五十肩の男性

1.こんな症状はないですか?
①年齢は50歳前後、肩を動かすときに痛みを感じるようになった。
②夜寝るときに肩に痛みを感じる
③寝返りの時に肩の痛みで目が覚める。
③痛みで衣服を着るのが難しくなってきた
④痛みは引いたけど肩を挙げにくくなった

 
 このような症状が該当する方は「肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)」の疑いがあります。

 いわゆる五十肩を改善したい方、当院でおすすめする治療法は「鍼施術」と「関節モビリゼーション」です!五十肩に関しては、筋肉を鍼やマッサージでほぐしただけでは治療としては不十分です。必ず、治療後はモビリゼーションや運動療法が必須となります!

 すぐに治療法が知りたい方は下記にある「4.治療法」をご覧ください!

2.いわゆる五十肩の原因
 一般的に50歳前後に生じる肩関節の痛みと運動制限を症状とする症候群の総称ですが、明確な定義は定まっていません。
 女性にやや多く、40~60歳代が大半を占めています。原因についてははっきりしたことはわかっていませんが、加齢による退行性変化が基盤となり、軽微な外傷による組織の損傷や治癒力の低下などの年齢的な要素が関係しているとされています。

3.五十肩の病期について
 五十肩には急性期、慢性期、回復期の3つの病期があり、1年ほどの経過で治癒するとされています。ただし、無治療のまま放置すると痛みの残存や関節拘縮(固まること)といった後遺症を残すことも少なくありません。一般的な治療としては保存療法が基本ですが、しっかりとマッサージや鍼、モビリゼーションを行うことで、後遺症を予防することが出来ます。

 ①急性期(疼痛期)
 肩の痛み(夜間痛、安静時痛)や運動制限が出現して、徐々に関節拘縮が始まる炎症期に当たります。夜間に症状が出現するので、睡眠障害が生じることもあります。

 ②慢性期(拘縮期)
 関節拘縮が主体となり、運動時の痛みや夜間痛は徐々に軽減し、日常生活動作が楽にはなるが、関節が拘縮するため、可動域制限が残存する時期となります。

 ③回復期
 痛みほとんどなくなり、日常う生活動作では痛みが少ないため、可動範囲内で動かすことが可能であり、徐々に可動域制限が改善される時期にあたります。しかし、必ず自然治癒するとは言い難く、30%の症例では後遺症が出現する傾向にあります。
 なので、早期から治療を開始したほうが、痛みの程度を抑えながら、後遺症を予防することにつながります。

五十肩の女性

4.治療法
 鍼灸治療の目的は、痛みの緩和、関節拘縮の予防と緩和に対する治療が主となります。
 また、急性期、慢性期、回復期により治療方針を決定することも重要となります。

 急性期では痛みの緩和を目的に深く鍼を入れず、ごく弱い刺激で行うことが望ましいとされています。炎症が落ち着いた後は、患者様の反応を見ながら、低周波鍼通電療法(1~5ヘルツ)を実施します。

 慢性期・回復期では、関節拘縮が主な症状となるため、拘縮の改善を目的に低周波鍼通電療法を実施します。その後に積極的な運動療法や関節モビリゼーションを実施し、関節可動域を広げていきます。

 急性期・慢性期ともに狙う筋肉は棘上筋、棘下筋、小円筋、三角筋などがメインとなります。

肩甲骨周囲の筋肉の図
棘下筋への鍼治療
五十肩への鍼治療(低周波鍼通電療法)

​ 鍼施術が終わった後は、関節モビリゼーションを実施します。モビリゼーションとは、動きにくくなった関節を動きやすい状態にする徒手療法として開発されたものです。
 詳細は変形性膝関節症のページを参照してください。
この手技を利用して、肩関節の内部の隙間をつくり、関節の動きを良くします。


 以上のような症状でお悩みの方は、ぜひ当院で施術を受けてみてください。当院では、しっかり病態を確認して、その症状に適した施術を心がけております。また、日常生活上での予防策も合わせてお伝えしていきます。 少しでもお悩みの症状が改善されるよう、これからも日々精進してまいります。

bottom of page