皆さんこんにちは!
西宮市甲子園口北町で鍼灸マッサージ院(はり・きゅうマッサージ院 ケアスマイル)をしている水口です。
今回のテーマは「肩こりと鍼治療」です。
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「肩こりに対して行う鍼通電について」
デスクワークや長時間のスマートフォン使用などが原因で、眼精疲労だけでなく、肩の筋肉が緊張し、痛みや不快感、頭痛、めまいに似た症状などを引き起こすことがあります。
首肩周りの筋肉で、緊張しやすい筋肉として、板状筋、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋などがあげられます。
鍼治療は鍼を入れる部位や深さをコントロールすることで、問題が生じている特定の筋肉に直接アプローチすることができます。
肩こりに悩む人々にとって、鍼治療はかゆい所に手が届く治療法であり、首肩こりが軽減することで、頭痛や精神的なストレスからも解放されるなど、様々な効果が期待できます。
本記事では、肩こりと鍼治療に焦点を当て、その効果とメリットについて説明していきます。
1.まず鍼治療とは何か?
鍼治療とは、古代中国から伝わる伝統的な治療法の一つであり、細い針を特定の経絡上にある経穴(ツボ)に刺激することで体のバランスを整える治療法です。
肩こりの場合、肩や首の周辺のツボに鍼を刺激することで、筋肉の緊張を緩和し、血液循環を促進する効果が期待されます。
2.肩こりに対する鍼治療の効果
鍼治療は肩こりの緩和につながる効果的な治療法として広く認知?されています。ただし、肩こりが生じている背景によっては鍼治療の治療法も変えていく必要があります。また、鍼自体が不適切というケースもあります。ただ筋肉を刺激すればよい、というわけではないのが肩こり治療の難しいところです。
肩こりが生じる背景としては、以下の項目があげられます。
①本態性(原発性)の肩こり
不良姿勢・運動不足による筋力低下、不適切な運動などに伴う肩こりのことを指します。大多数がこの肩こりに属していると思われます。
②症候性の肩こり
頸椎疾患や肩関節の機能障害などに伴って生じる肩こりのことを指し、頸椎疾患、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)、頭痛(片頭痛、緊張型頭痛など)、高血圧、、胆石症、膵炎、顎関節症など多岐にわたります。
③心因性の肩こり
心因性の要因(精神的ストレス)が関連する肩こりのこと。精神科領域では、うつ病、パニック障害などで肩こりを訴えるものも多いです。
今回は一般的な不良姿勢や運動不足などによって生じる肩こり(本態性の肩こり)について言及していきます。
鍼による刺激は筋肉をほぐし、血流を改善することで、肩こりによる痛みやこわばりを緩和する効果があります。
また、鍼灸は神経系の調整やストレス軽減にも寄与し、全体的なリラックス効果をもたらすことがあります。そのため、ストレスにより肩がこる、肩がこるからストレスとなる、結果さらに姿勢が悪くなり肩がこる、といった悪循環を断つことが期待されています。
3.鍼治療の流れ
鍼治療は、まず初回の診察で症状や病歴を詳しくヒアリングします。
鍼灸師は、肩こりの原因や特定の筋肉の緊張箇所を触察しながら把握したり、首の可動域を確認することで固まってしまった筋肉の状態を確認したりします。その結果をもとに、個々の状況に合わせた治療計画を立てます。
治療では、鍼を特定のツボに刺激するほか、灸(きゅう)やマッサージなどの補助的な手法も組み合わせることがあります。
主に狙うツボとして、天柱、風池、肩井、天髎、膏肓などのツボを選択することが多いです。
先ほどあげたツボの大まかな位置は以下の図になります。
黄色が「天柱」、青色が「風池」、緑色が「肩井」、水色が「天髎」、赤色が「膏肓」となります。
当院では、ひどい肩こりに対しては鍼通電療法を行うことがあります。いわゆる電気針というものです。
筋肉に入れた鍼に電極をつなげて電気を流す治療法で、筋肉を動かすので「筋パルス」と呼ばれています。
これにより筋肉が収縮して、そのポンプ作用で血行を促進させたり、脳といった中枢にアプローチしたりすることで、肩こりの緩和を期待します。
その他にも、筋肉への鍼通電が不十分なら、神経の近傍に鍼を入れて電気をながす「神経パルス」、「関節パルス」など別の治療法を実施するケースもあります。
患者様の個々の状態に応じて治療内容を変更したりします。
なので、肩こりに対する鍼治療の効果を最大限に引き出すためには、複数回の治療が必要な場合があります。1~2週間に1回、5回ほど治療を受けると効果を実感されることが多いです。最低でも3回以上は治療を継続されることをお勧めします。
4.鍼治療のメリット
鍼治療は、組織への侵襲度は低めであり、薬物療法や手術のような副作用やリスクが少ないとされています。
また、鍼治療は症状に合わせた個別のケアが可能であり、経絡治療をとおして身体全体のバランスを整える総合的なアプローチを取ることができます。
また患者様一人一人にかける時間も長くとることができ、問診をしっかり行えたり、セルフケアや日常生活で注意することなどを鍼灸師に相談したりする時間がとりやすいです。その結果、その患者様に合った治療法を選択できたり、肩こりの再発を予防するための健康的な生活習慣の促進にも役立ったりします。
5.注意事項
鍼治療は一般的に安全な治療法ですが、専門性の高い職業でもあります。専門的な知識をもった鍼灸師による施術を受けることが重要となります。
また、特定の状態や疾患を抱えている場合は、事前に医師と相談することをおすすめします。特に以下のレッドフラッグに該当する方は注意が必要です。
・1~3か月間マッサージを受けても症状が増悪する場合
・肩こり以外に胸部の違和感、夜間痛、上肢の強いしびれ、脱力感、症状が間欠的に出現する場合などを伴う場合
・急激な体重減少を伴っている場合
・発熱を伴っている場合など
肩こりでお悩みの方は、鍼治療を含めた総合的なアプローチを試してみることで、ストレスを緩和させて、健康で快適な日常生活につなげていきましょう。
以上、気になる腰痛がございましたら、ぜひ当院に相談してください。
ブログを最後まで見ていただきありがとうございました。
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